一歩目 門

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気が付いたら手のひらを天井へと伸ばしていた。 あれ?私、何をしていたんだろう? 確か学校に登校して入学式で倒れて。 上半身を起こして周りを見る。 私の寝ていたベッドを囲うように厚いカーテンで囲われていた。 カーテンを開けると眩しい光が私の瞳に突き刺さる。 顔をしかめて手で光を遮る。 しばらくして光に慣れたので手をどけた。 夕日が部屋を淡い赤色に染めている。 部屋には慣れ親しんだアルコールようなの匂いが充満し、ソファーにテーブル。 机に椅子。 そして薬や包帯などが入った棚がある。 どうやら保健室のようだ。
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