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「肌が赤く輝いている。」
君は此方に向き直ると、まじまじと大きな目で見て
「本当だ。」
と私を指差し笑った。
…夜が来る。私は君を寝かせた後支度をし、ちょっとした稼業をしに出掛けなくてはならない。それまで君と戯れるとしよう。
「夕陽はどうして赤いの?」
そう聞かれて、光の仕組みを君に説明した所で、理解は難しいだろう。
「さようならの合図だ。手を振るのと同じだ。」
そう言うと、君はぼんやり返事をして、また夕陽を眺めた。
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