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それから手を伸ばして、君を抱きたいだけ抱いたが、手加減が足りずに君を責め立て、思わずにして失神させてしまった。君を寝かせたまま、取り敢えず私は近くの机で読書をし、君が起きるのを待った。程なく君は目を覚まし暫くぼんやりしていたが、夕飯の準備をしようと身を起こした。
「今夜はいらんぞ。そろそろ出掛ける時間なんでな。」
私は本を閉じ、君を見上げ言った。君も腹が空いてなかったのか、生返事をし部屋の隅の箱を開け、画材等を入れてガラガラと音をさせた。
私は支度を済ませ、今夜は少しばかりの遠出の為、水筒に水を用意して家を出る。穂立の背を二度叩き飛び乗り、西へと向かった。
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