#0 二人の阿修羅

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「コマンドポストよりジャイロ1、殲滅率、71%」 「ジャイロ1、ラジャー」 ジャイロ1とコールされた瑞鶴は迫り来るBETAを迎撃しつつ、通信に答える。 「ジャイロ2!いつまでタコ野郎に手こずってる気だ?」 「ジャイロ2・・・了解!」 ジャイロ2とコールされた撃震は要撃級を駆逐しつつ、通信に答える。 既に友軍は撤退を始め、付近には味方はいない。 「ふん・・・崇継の奴が武御雷の試験運用をしているな。・・・ったく、あの野郎・・・・・!」 「仕方ないさ、雪人、あいつの仕事だ」 「だがよ!あいつのせいで分家は!!!」 雪人と呼ばれた撃震のパイロットは声を荒げる。 「落ち着かんか。・・・ん?微弱な生体反応・・・・・?京都駅か・・・・・?」 瑞鶴のパイロットはデータリンクで発見した味方の座標を確認する。 「京都駅付近か・・・雪人、俺はコイツを回収してくる。時期を見て撤退しろ」 「あ、ああ、わかった。・・・死ぬなよ」 「・・・お前もな!」 そしてその撃震は戦域から離脱していった。 「さて・・・このアホな味方を助けますかね・・・・・」
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