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冬樹兄ちゃん「おはよう!…あっ、秋も一緒なんだ?」
僕「うん」
冬兄「お前大丈夫なの?」
多分、あの彼女とのことだろう…。
冬樹兄ちゃんには色々と相談にのってもらっていた。
僕「あー、うーん。…まぁ」
冬兄「ふーん。そう」
兄ちゃんはそれ以上は突っ込んではこなかった。
冬兄「あっ、そうだ!お前、ギターやってんだよね?」
僕「うん。まぁ一応」
冬兄「じゃあさ、うちのバンド入ってくんない?ギターのヤツが辞めるって言い出してさぁ」
僕「えー」
冬兄「えーって、何だよ」
僕「あっ、いや…」
兄ちゃんのバンドは一度だけライブに呼ばれて、観に行ったことがあるが、正直僕好みではなかった…。
僕「…考えとくよ」
冬兄「うん。よろしく!」
しばらく車を走らせると、ショッピングモールに到着した。
ここで、飯を食って映画を観るようだ。
とりあえず、僕たちはフードコートに向かい飯を済ませた。
僕「なに観るの?」
冬兄「三丁目の夕日だよ」
あー、あれかぁ。
そんなに興味ないなぁ。
…まぁ、タダで観れるんだし、いっか。
そして、僕たちはチケットを購入し、館内に入り、席へついた。
僕「ねぇ。なんか飲む?」
僕はみんなに訊ねた。
冬兄「あ、俺コーヒー」
父ちゃん「俺も」
母ちゃん「じゃあ、なんか適当に炭酸。はい、コレ」
母ちゃんはそう言って千円札を差し出してきた。
僕「いいよ、そんぐらい出すから」
母ちゃん「いいから!」
僕「…あっ、そう。ありがと」
僕は千円札を受け取り、売店へと向かった。
えっと、コーヒー2つと、炭酸、っと…
おっ!ビールがあるじゃないですか。
僕はコーヒー2つとコーラ、ビールを買い戻った。
僕「はい、これ母ちゃん。これ父ちゃんと兄ちゃん」
冬兄「お前何にしたの?」
僕「ビール」
冬兄「昼間っから、ビールかよ!」
僕「うん。迎え酒ってヤツだね」
まぁ、二日酔いってほどでもなかったけど。
それからしばらくすると、上映が開始した。
あまり興味がなく、少し眠かったので、開始15分程で僕は寝てしまった。
すると、兄ちゃんがトントン叩いて起こしてくる…しかし、しばらくすると、僕はまた寝る…で、また兄ちゃんが起こす…というのを3、4回ぐらい繰り返し、映画は終わった。
冬兄「お前寝過ぎだよ」
僕「ああ、ごめん」
冬兄「昼間っから、ビールなんか飲んでっからぁ」
僕「いや、それは関係ない」
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