デレ期

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センターside 廊下を歩いていると突然 「ちょんちょん」 と肩を叩かれた。 ヤンキーにしては可愛すぎる叩きかたに自然と口角があがる この叩きかたは月に一度あるかないかの ネズミのデレ期がきたことを知らせていた。 あえて振り向かずに肩におかれた手を掴んで近くにあった誰もいない教室につれこむ。 するといきなりネズミから口付けしてきた。 「はぁ」 お互い息が出来なくなったところで離れる。 「珍しいな、ネズミからなんて。」 と声をかけると 「嫌なのか?」 半分冗談、半分本気な顔をして聞いてきた。 私は、ネズミの不安を無くすように 「大歓迎。」 と呟くように答えた。 でもさすがに午前中の空き教室なんてムードが無さすぎるし 今はキスだけがいい。 もう一度軽く口付けして 「愛してる。……でも後で私の家に行くまでお預けだよ。」 と不本意ながら目を見ながら言うと 「……私の事、嫌いになったのか?」 と不安そうにあり得ない事をいうから 緩みそうになった頬をなんとか自制して 「今はたくさんキスしたい。」 そう耳元で呟いた。 ネズミの耳は分かりやすいぐらいに赤くなった。 今夜まで我慢出来ないかもしれない。 end
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