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彼女との出会いは数年前、某音声投稿サイト。
その音声投稿サイトは、ユーザーがお題を投稿し、その文章を他のユーザーが読み上げ、録音して投稿するサイト。
ネット声優という趣味を堪能していた光良は、依頼の仕事が無い時はそこで音声を投稿して遊んでいた。
投稿した音声には他ユーザーからの感想を言うコメ欄があり、その反応をみて練習の糧とするのが生業だった。
感想を見ては時々笑い、時々唸り…辛いリアルの仕事はさておき、趣味の声の活動を楽しんでいた。
「素敵でした」「格好良かったです」など、顔の知らない同士だからかあたりさわりの無いコメントが続く。
しかし、そんな中、異彩を放つ感想が書かれていた時があった。
「光良さんの声はとてもイケボでhshsしました」
hshs
hshsとは何だ。
コメの返信をする前に悩んだ。真面目に悩んだ。gkbrやggrksは知っているがhshsは初耳だった。
携帯の番号を平仮名に開くような暗号(090~は、わらわ~のような)を投げかけるような怪しいヤツかと悩んだ。
何?この人、何か狙ってるの!?
これが今の彼女、ルカの第一印象である。
「なんだ、この子は!?」
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