第1章

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「お前、川島愛友好きなんだろ?」 「失礼します」 私はそう言い放ち、プールから出て走り出した。 身体は重くなるし・・・生傷が水に触れて痛いし・・・って言うかあの男、なんで私があゆゆ好きなの知ってるのかな?・・・変なの。 「・・・」 なんだか変な感じ。家に帰ろう。 ずずっと鼻をすすった。 「あ・・・」 家に着き、気づいた事があった。・・・鍵を忘れた。 でも・・・何かあんなとこ戻りたくないし、どうしよう。 ふいにあの体育館での出来事を思い出す。 あのまま死んでれば、良かったのに。 私は左腕の制服を捲くり、自分がしてきた自傷行為の後を見つめた。 「生きてたって・・・意味無いよ・・・」 そう呟き、少し笑って傷を触る。 寒いな・・・。このまま凍死でもすればいいのに。ふふっ。 そんな時だった、奇妙な足音が聞こえた。 「?」 顔を上げると、あの変なマント人が私の方へ向かってくる。右手には剣を持っていた。 ドキン・・・ドキン・・・ 死など怖くないと思ってた。でもこう言う状況になると緊張はする。 「次は、もっと幸せな人間に生まれ変わってたいな」 そう呟いて目を閉じた。
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