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耳元に手を持って行って、そいつが何か呟いた。
でもそれは、おれには聞き取れなくて。
「うるせェって。たっけェ声。声変わりもまだかよ」
なっっっ!
冷ややかな目で見下ろされ、頭にカッと血が上った。
確かに高いよ?
おれの声。
でも声変わりの時期はちゃんとあったし!
ただ、声変わり前とあんまり変わらなかっただけで…。
ってか、おまえ誰だよ?
何様だよ?
なんでココにいるんだよっ!
どれを先に言って良いか判らなくて口をパクパクさせていると、カチャっと玄関のドアが開いた。
郷兄だった。
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