ACT・1

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おれは、そんな郷兄の言葉に素直に甘える事にした。 郷兄の家に一番近い高校を受けるために、必死に勉強した。 先生やクラスメートからは、無理だから止めとけって散々言われたけど。 「祥がそうしたいなら良いんじゃない?」 母さんはそう言ってくれたし、応援してくれた。 元々母さんは放任主義だったけどね。 自分の事は自分で決めろみたいな。 で、その、郷兄の家に一番近い高校…もとい、郷兄が通っている高校に苦難の末、晴れて受かったおれは、春休みの間に郷兄の家に移り住もうと、今、そのマンションの前にいるのだ。
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