修学旅行のジンクス

4/12
前へ
/506ページ
次へ
「金井くん?」 「唐沢さんだよね?」 お互い、半信半疑ながらも名前を確認した。 あの頃の面影をその笑顔からはっきりと感じ、あぁやっぱり!と確信し、私は純粋に嬉しくなった。 中3のときに同じクラスだった、金井駿(かない しゅん)。 水泳部のエースだった彼は、女子の人気ナンバーワンだった。 私と彼は、男女別出席番号になるとちょうど一緒に並ぶことになり、私はよく周りの女子から羨ましがられた。 興味ないふりをしながら、私は卒業するまでずっと彼のことが好きだった。
/506ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8890人が本棚に入れています
本棚に追加