修学旅行のジンクス

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「修学旅行のジンクス、覚えてる?」 低い、確かめるような声で金井くんが言った。 修学旅行のジンクス。 大事な何かを箱から出すように、私は記憶からそっとその単語を引き出した。 「うん」 「あれって有効期限はいつまでなのかな」 「え?」 金井くんの真っ直ぐな目。 それは、あのときとまるで一緒だった。
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