六月人間

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僕は夏が大好きな子供だった。 これといって理由はないけれど、僕は本当に夏が大好きで仕方なかった。いや、夏なんかじゃなくてアイツと言った方がしっくりくるかもしれない。 僕は6月半ばになるとアイツが待ち遠しくて待ち遠しくて待ちきれなかった。 だからいつも放課後は学校でとびっきり仲の良いまさとしと康人と大平を誘って、となり町の秘密基地まで遊びに行っていた。
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