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「そうですわね…。
そう取れなくも無いです
けれど…」
「なんだよ焦れったいな
ぁっ。
前置きは良いから、さっさ
と教えてよっっ…」
「お前も何か分かったんだ
ろっ?
だったら言えよっ。
自分ばっかりスッキリした
顔しやがって…」
「あはは…。
どうなんだろうねぇ~…」
意味深な視線を雪乃へと向ける坂崎に、晴香は気付いた。けれど、今は壱吾の手紙に書かれていた事の内容が気になり、それ所じゃ無い。
何度も何度も、雪乃は手紙へと瞳を走らせ、呻くようなため息を漏らす。
「お義兄様は卑怯ですわ…」
「な…だから何がっっ…」
「この手紙。
確かに晴香の言う通り、
内容を理解されたく無かった
のでしょうね…。
業者の人が見ても、英文であ
れば気にも留めなかったでし
ょうし…なにより。
お義兄様は貴方の性格を良く
把握なされてますわ。
ただ…私以外の方がこれを
読んでしまわれるとは思っ
て無かったでしょうけれど
…」
坂崎へと視線を向ける雪乃に、晴香はイライラと迫る。
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