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「欲しい私も、その光が!! 私は、美が欲しいの!!」
ペーパーは思う。
……コイツ目が、いっている……
美を異様なまでに欲してしまう千代子の狂気に背筋が、ゾクリとする。
「な……何を言っている!? コイツは、クレイジーな淑女だぜ!!」
どうにか、声を発して、気丈に振る舞おうとするも、声は震え、顔は青ざめていた。
「私は、コヨーテと合体がしたい!! その為にペーパー・S・ストーン貴方を潰すわ!!」
千代子の言葉には、依然としてある種の狂気が交じっていた。
「こ……来い!! ダイヤモンドの高度を誇る俺の拳を受けることになるぜ!!」
それでも、ペーパーは、なんとか虚勢を張る。しかし
「私の持つ鋏は、ダイヤモンドでさえ、ちょん斬る!!」
ペーパーは、その言葉に絶句した。
しかし、圧倒的な恐怖にうちひしがれそうなペーパーの心の中からコヨーテの声がした。
『あんたが負けたら、全てを失うぞ!! それは、あんた自身や復讐心だけじゃない。 あっしのあんたへの信頼もだ!!』
ペーパーは、その言葉に目が覚めた。
……俺自身の何かだけでなく、コヨーテの信頼をも失う。そして、コヨーテは、大切な者を失うんだ。くそ、負けれねぇ!!……
「負けれないぜ!!」
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