それは君でした

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困ったように笑う中島の手にはお盆とその上に小さなお鍋。 「中島、なんでここに?」 「なんでってここ俺の家だし」 笑いながら中島は、ベッドの近くに来て 「山田くん、倒れてたんだよ。公園で。 送ってこうと思ったけど、家知らないから、連れてきちゃった」 爽やかに笑う中島。 そんな中島に、俺はありがとうと呟いた。 そんなことより、ご飯食べなきゃだよと中島は、お盆をベッドのサイドテーブルに置き、鍋の蓋を開けた。 蓋を開けると同時に広がるお粥の匂い。 俺のお腹は正直に鳴った。
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