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休み明けの月曜日、いつになく相澤秋良の表情は険悪だった。
それはもう、すれ違う人が若干怯えた様によけて行くくらいに。
元々、身長が180cm越えで強面なのだ、その上不機嫌オーラとくれば、よけて行く人達には罪は無い。
しかし、長年の友人ともなれば、馴れたモノである。
前方に友人の姿をみつけた野宮 諒【のみや りょう】は、不機嫌オーラ垂れ流しの友人に声をかけた。
「オッハヨ!朝っぱらから不機嫌オーラ漂わせてどうしたのさ。周りの人怖がってるぜ?」
「うるせえ。知るかよ。んな事」
「荒れてるねぇ。まぁ原因は、悠さん絡みだろうけど。で?何があったんだよ?」
大方の人が、怯えてドン引きするであろう態度を、サラッと受け流し、不機嫌の原因を言い当てる。
(相変わらず、勘が鋭いな。めんどくせぇ。)
と、友人をみれば、期待に満ち溢れた表情で秋良をみている。
付き合いが長いからこそ、話さなければ、話すまで諦めない事を秋良は悟る。
(はぁ。昨日といい、今日といい、厄日かなんかか??マジ、めんどくせぇ。)
秋良は、ため息をつきつつ、重たい口を開いた。
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