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――約2時間後
「ふぁ~。そうなったのかぁ…。」
「やっと読み終わったか?」
読み終わった悠が顔を上げれば、若干疲れた様な秋良の顔があった。
「ごめんね。付き合わせて。ありがとう」
「別に。それより腹減った。」
悠が見上げながらお礼を言えば、秋良はため息をつきつつ、立ち上がって部屋を出て行く。
(?なんだろ・・・)
秋良の後ろ姿を見ながら、悠は不意に寂しい様な気持ちに襲われる。
「なぁ。メシ。」
悠が正体不明の寂寥感にボンヤリしていれば、戻ってきた秋良に声を掛けられる。
「ゴメン。すぐ作るね。何が食べたい?」
秋良の声で立ち上がって、キッチンで夕飯を作り始める頃には、悠は先程感じた寂寥感も忘れてしまっていた。
その後は、何事もなく夕飯をすまし、ゆったりとそれぞれの時間をすごした。
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