116人が本棚に入れています
本棚に追加
/217ページ
昔は、よく笑ってた。
小学生の頃位だったかな…
『龍ちゃーん!』
大声で呼びながら、走ってくる
ポニーテールの女
『…なんだよ…デカイ声出して…。』
呆れながらも、しっかりと返事をする俺
『一緒に帰ろうよ!』
ニコニコ笑いやがって、
断れねぇじゃねぇか…。
まぁ、断る気も元から無いが。
『はぁ~?寂しいやつだな。俺しか友達いねぇの?』
『なっ!いるよ!居るけど…部活で帰れ…ない…って言われたから…。』
俯きながら、言ってる…。
まぁ、普通はショックだよな。
『ふーん。まぁ、別にいいけどさ。』
勢いよく顔をあげて、満面の笑みに変わる。
『本当?!じゃ、一緒に帰っていい?!』
『ん。』
『やったー。ありがとう!龍ちゃん!』
もうこの頃には、お前のこと
好きだったんだな。
自覚なんて、してないほど、
自分がバカじゃなくて助かった。
最初のコメントを投稿しよう!