完璧な妹

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 姫花と二人で学校に向かって歩く。時間はまだまだある。さすが姫花だ、きっちりしている。  季節は晩秋から初冬へと移り変わり、朝の風が寒くなってきた。はぁー、と息をはくと白くなる。そろそろダウンに加えマフラーや手袋が必要かも知れない。  この分だと、今年は雪がふるのも幾分か早いだろう。 「兄さん」  と、唐突に姫花は口を開く。俺は顔を向けた。 「今、『ああ、息も白くなってきた。そろそろもう少し暖かい服装をしなきゃな』とか思ったでしょう?」  お前はエスパーか。 「そして『きっと雪がふるのも早いだろうな。その日俺は彼女とデートしてキスしよう』とか妄想を膨らましたでしょう?」 「そこまで考えてねーよ! それにお前俺が彼女いないのぐらい知ってるだろ!」
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