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こうして、学校に辿りつくまでに死屍が累累と築き上げられていく。
俺はその度に「きっと明日はいいことあるさ」「お前にはもっと相応しい女がいる」「頑張れ。負けるな」と、必死に相手にフォローした。
「今日は七人か。少ない方だったな」
学校の校門が見え、待ち伏せがいなくなったと判断して、俺は姫花に喋りかけた。
「そうですね」
姫花はまるで他人事。
「お前も一度ためしに誰かと付き合ってみたらどうだ?」
「いやですよ。話したこともない相手と付き合うなんて。どうしてそんな相手に告白できるかも分かりません」
「そらお前が――」
可愛いからだろ。それ以外になにかあるのか。
姫花は美少女である。しかも、そんじょそこらの美少女ではない。
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