眠り姫に危険な口づけを

つたわる つたえる

　『ねえ、圭

　　今日は来てくれる？』

　あたしが目覚ましてから、もう一週間以上たってる。

　毎日、圭にメールする。

　そうすると、学校帰りに必ず来てくれるんだ。

　こういう優しいとこが、大好き。

　ＰＭ6時。

　ほら、圭が来た。

「今日は、じゃなくて、今日も、だろ」

「そーだっけ？　…だって会いたいんだもん」

　語尾を跳ね上げ、首を右にひねる。

　圭に会えるのはうれしい。

　圭はきっと、学校からマッハで帰ってきてるはず。

　汗かいてるときあるし。

　でも、ひとつ悲しいことがあって。