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「フッフフハハハハハハハハハ!!!
弱い弱い弱い弱い!!
雑魚どもがいくら束になってこようとしてもこの俺様を倒すことは不可能だ!!」
俺は今、草原の真ん中で剣を振り回しながら高笑いしていた。
「ギパッ」
「ギュプッ」
「ヘギョッ」
モンスターどもは短い悲鳴を上げながら倒れては消えていく。
「…………」
「ギギョ」
「ハビッ」
俺の後ろには淡々と杖でモンスターを殴る小柄な少女が一人。
いかにも聖職者らしい服を着ていて、髪も穢れを知らない美しい銀色だ。
まあ、実際ゲーム上でもアコライトっていうやつで聖職系統の職業なんだけど。
問題は彼女の立ち位置である。
「おーいシズク、調子はどうだ?
俺は一気にLv10まで上げたけど」
「ん、魔王様早い。
私は今8……」
そう、俺が魔王で彼女がそのパートナーだということだ。
闇の王者である魔王とそれをサポートする光の聖職者。
一見すると悪落ちっぽい関係だが、何せ俺が魔王だと告げたのは彼女自信である。
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