魔王と聖職者

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「まあアコライトは支援型だし仕方ないよ。 それに比べて魔王って言うのは攻撃一辺倒なんだな」 「うん、だから私は魔王様をサポートするために聖職者になった」 「おお、それは助かる」 しかしこの子、すごく可愛い。 いや、ネット上だから不細工なキャラの方が珍しいんだけれど。 NPCとは思えないほどコミュニケーションも違和感なくとれるし、俺に尽くしてくれるっていう意思がすっごい伝わってくる。 あーあ、こんな子がリアルにいてくれたらいいんだけどな。 「ねえ、魔王様?」 「ん、どうした?」 「魔王様は一日にどれくらいの間ログインできるの?」 成る程、現実の用事に囚われない彼女だからこその質問だな。 どの時間帯に、じゃなくてどのくらいの時間って所が。 シズクは多分一日中この世界にいるのだろう。 「あー、そうだなぁ。 今は夏休みだし毎日ログイン出来る。 時間は……大体12時間以上はいれるかな」 それを聞くとシズクが目を輝かせた。 無表情ではあるが嬉しがっているのが分かる。 「本当? 毎日一緒?」
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