予感から確信へ

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「ねぇ、付き合うってどんな感じ?」「いきなりどうした?」今は奈央とガールズトーク中。奈央は私たちのグループで唯一の「リア充」なのだ。「そうだね・・・毎日が楽しくなる。劇的に世界観が変わる。」「劇的、か・・・」うーん、奈央の言葉は難しい・・・。付き合って世界観が変わる・・・一体どんなふうに見えるんだろう・・・。「陽南は好きな人、できた?」「うーん・・・好きな人っていうかぁ・・・。」頭に一人の人が浮かんだ。でもこれは「好き」という感情なんだろうか・・・。「その反応見るといるっぽいね。誰?」奈央が私を見る。私は奈央を直視できずに「は、晴斗君・・・?」と返した。「晴斗!?」奈央が叫んだ。奈央が叫ぶということはよっぽど驚いたのだろう。奈央はそれくらいクールなのだ。「いや、はっきりはしてないんだけどね!?」と私は急いで付け足した。奈央は深呼吸を一回するといつもの表情で「どこがいいの?」と聞いてきた。「どこって・・・」私は言葉に迷った。はっきりとしたものがない。でも思ったこと全て話した。晴斗君が音楽室に来てくれてからピアノを弾くのが楽しみになったこと、こない日はすっごくガッカリすること。優菜に嫉妬してしまった事。思いつくだけ話した。「・・・それ、完璧「好き」じゃん・・・」「いや、違うでしょー(笑)」「・・・私もそうだったもん。」奈央は真剣だ。「そうだったって?」「私も陽南と同じようなことがあった。」と奈央は話し始めた。今の彼氏と付き合う前の話だ。その内容は正しく今の私と被っていた・・・。「・・・ってことだ。だからもう一度いう。あんたは晴斗に完璧「恋」している。」「そうなのか・・・」「でもいいことだよ。陽南、もう一度頑張ってみな?晴斗は良い奴だ。陽南に合うと思う。私応援するよ。」「・・・うん、ありがとう!」奈央と話して確信した。私は晴斗君が好きなんだ!!
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