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私は中学2年生の陽南。至ってどこにでも居る普通の女子だ。運動神経も無く、体力も全くない。唯一の取り柄はトーク力。というかただのおしゃべりが好きなだけだ。
私は毎日毎日ピアノを引くのに飽きてきてた。周りの子のように上手くならず、いつも同じところで引っかかる。そしてスランプに陥っていた。ピアノも見たくない、そんな気分だった..._________________________________
あの日から二週間経った。夏休みも終わり、クラスでは「髪切った?」とか「身長伸びたねー!」と久しぶりに会う子に話しかけている声が飛び交っていた。
「陽南ぁ!久しぶり!!元気だった?」この子は私の親友の夏目。彼女は絵がとても上手な少女だ。「久しぶりって、部活でいつも会うじゃん(笑)」「あ。それもそうだった(笑)」といつもと同じような会話をしていた。
廊下に出ると親友の空、奈央、愛がいた。「陽南、夏目、おひさー☆」愛は軽いノリで話しかけてきた。「愛、元気だった?」「うん!もうね、PCのなかの旦那が・・・」「愛、うるさい。」相変わらずの奈央。クールだ。「もー!ほんとにかっこいいんだからー!!」「はいはい。分かったわかった。」こんな会話が私は大好きだった。
そういえば今日は部活はあっただろうか?やっとスランプも抜けたし、なんだか今日は頑張れる気がした...______________________________
残念ながら、今日は部活がないようだ。仕方ない、昼休みに練習するしかない。そう思い職員室で音楽室の鍵を借り、部屋を開け、黒く光っているピアノに手をかけた。
今日は調子がいい。スラスラ弾ける。私はルンルンでピアノを弾いていた。すると、「...ガチャ」と扉が開いた。え?先生?そう思い音のした扉を見ていると「...あ・・・」そこに立っていたのは男の子だった...
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