28人が本棚に入れています
本棚に追加
「も一発、いくぞ~。」
「望むところです。」
スコーピオンが撃ち込まれた。少女(と言っても、実質遥人とほとんど同年齢に見えるが)は上体を無理に反らす。少女の腰のあたりが、バキッと音をたてた。
少女はそのままバック転し、両手を地面につけた。両手はリズムよく反動をつけ、少女の身体を180度回転させた。
「腰、大丈夫か?」
「なにを今さら。まあでも・・・常人なら間違いなく動けませんけど。」
「んにゃ・・・今すぐ動けなくしてやろうか。」
「けっこーです!!!」
少女は人差し指に息を吹きかけた。
気のせいか。遥人にはその息が、冷気を帯びているように見えた。
「『ルルイエ・サンプラスト』」
「・・・・・・なんだ!!?」
辺り一帯の気温が下がったのは、遥人にも分かった。
最初のコメントを投稿しよう!