対知恵者

18/18
81人が本棚に入れています
本棚に追加
/529ページ
アランは、リザの横にいたモタに声をかける。 「最南の大陸には、不思議な力を持つ少年がいるそうです。モタ殿たちが探している者やも知れません」 モタは、こくりと頷く。 「ちゃんと調べてくれたんだな。ありがとな。三英雄と七賢者がそろえば悪魔皇帝にやすやすと負けねーからな」 「しかし、協力してくれるかどうは未知数です。最南の大陸の兵は、独自に悪魔皇帝と対立していますから。一戦交えることも念頭に置いてください」 「ああ。どういう能力なのか、朧気だが千里眼で見えている。アラン、また頼むな!」 モタの声にアランは笑顔を見せる。 「私も前線でリザ様をお守りするのが性に合ってます。リザ様が心配で胃が痛みましたからね」 その言葉にリザは、また笑顔を見せる。 「アラン、また、お願いね!」 南国の兵団は湧いた。 翌日の出航を前に兵団は思い思い夜を過ごした。
/529ページ

最初のコメントを投稿しよう!