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アランは、リザの横にいたモタに声をかける。
「最南の大陸には、不思議な力を持つ少年がいるそうです。モタ殿たちが探している者やも知れません」
モタは、こくりと頷く。
「ちゃんと調べてくれたんだな。ありがとな。三英雄と七賢者がそろえば悪魔皇帝にやすやすと負けねーからな」
「しかし、協力してくれるかどうは未知数です。最南の大陸の兵は、独自に悪魔皇帝と対立していますから。一戦交えることも念頭に置いてください」
「ああ。どういう能力なのか、朧気だが千里眼で見えている。アラン、また頼むな!」
モタの声にアランは笑顔を見せる。
「私も前線でリザ様をお守りするのが性に合ってます。リザ様が心配で胃が痛みましたからね」
その言葉にリザは、また笑顔を見せる。
「アラン、また、お願いね!」
南国の兵団は湧いた。
翌日の出航を前に兵団は思い思い夜を過ごした。
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