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新学期… それは無事卒業出来た生徒の代わりに新たな生徒を迎え、そして学年が上がり、新しいクラスで新しい年を迎える日の事である。 そんな話をしている校長の声を聞きながら、俺は今年持つクラスの奴らを見ていた。 初めに、気になったのは… 先ほどから殺気を全身で出している、黒澤 真也(クロサワシンヤ) 中学では問題をかなり起こしたことがあり、高校に行くのも周りからは批判を受けていたらしいが、どうにかしてこの高校に来たようだ。 次に気になったのは… 唇をずっと動かし、しかし声は出さずに"シネ"と呟いている、峯谷 佳麗(ミネヤカレイ) 外見は、そこら辺の奴らと比べたらかなり良い。けど、今の姿からは予想も出来ないほどの禍々しさが全身からほとばしっていた。 そして… 「志摩先生!」 「え?あ、はい?」 突然、隣の真田 託麻(サナダタクマ)先生に呼ばれて振り向くと、 託「次、先生の番ですよ。」 どうやら、生徒指導長を任せられている俺のスピーチの番が来たようだ。
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