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『じゃぁ…五行目から…鎖乃端!!読んでくれ。』
はい、と返事をして立ち上がる。もう題名さえも忘れてしまった。教科書に載るくらいなんだから、きっと有名な話なんだろう。
今日も過ぎていくいつも通りの、何処にでも在るような、何の篇鉄のない普遍的な毎日。そんな毎日が今日も過ぎていく筈だった…。あの日までは。
『そんな時…。あ…。』
ほんの一瞬だった。
バリンバリンバリンという激しい音と共に教室内を星が舞う。とても綺麗だった。割れた窓ガラスが太陽の光を浴びてキラキラと輝く。それはまるで夜空に浮かぶ星々の様で。思わず声が漏れてしまう程。
そして、俺の目の前が真っ赤に染まった。
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