神々の理こそが真実と為す

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俺は窓の方を見る。実際は窓ガラスが綺麗に無くなってしまったので、もう窓としての役目は果たせていないのだが。 『た…すけ…て…。…』 助けを求め、前の席に座っていた少女が俺の腕を掴む。恐怖で体が、硬直してしまい上手く動かない。 『え…。だっ…大丈夫?』 喉を撃たれたのか、言葉が上手く発せられない様だ。口をぱくぱくと動かすだけで、隙間風のようなヒョウヒョウという音が鳴るだけだ。言葉は辛うじて聞き取れるか、というくらいだった。 どう見ても大丈夫でないのに、どうしてこんなときに俺はそれくらいしか言えないんだ。 『た…す…』 ドバンッ!! 綺麗な少女だった。彼女はとても綺麗だった。あまり話したことは無かったけれど、とても、とても綺麗な子だった。 そんな彼女の頭が、目の前で爆散した。顔面に血を浴びる。 たった一発の銃弾で。綺麗だった彼女は、ただの肉片と化してしまった。 『あ…あぁぁぁ…あぁ…。』 真っ赤に染まった掌を見つめ、声にならぬ声が漏れる。
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