神々の理こそが真実と為す

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『お前…一体誰のためにここまでやって…』 ジャリ、と四宮の喉元に刃物が向けられる。俺は最初、それがなんなのか分からなかった。 どうやらそれは天照から伸びているようだ。そしてやっと気付いた。それは天照自体から伸びているのだと。つまり、天照が変形した、ということだ。 神々と神人との関係は対等、しかし人は醜い生き物だ。いつ力を乱用するか解らない。それにストップをかけるために、その関係が崩れることも有るのだと、昔聞いた気がする。尚、関係が崩れた場合、その上下関係は勿論、神>神人 になる。 『わ…解ったよ…。』 暫くの間、天照と睨み合った四宮は、諦めた様にそう言った、 『仕方ない…。帰るぞ、天照。』 四宮はヒョイ、と天照の上に飛び乗った。 『次は殺るから。』 そう言うと、四宮はチッ、と舌打ちをして窓から帰っていった。
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