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「僕の教育でも足りなかったか。しかし、あれ以上となると一種の洗脳のような物になってしまうし、困ったな。」
と、あまり困ってなさそうな顔で本条が撫子と富士を見送り、
「まあ、仕方ない。僕達も帰ろうか。」
と、誰に言うでもなく言うとさっさと歩いて行ってしまった。
その後には一緒に回っていた女の子が付いて行っている。
結局、ダメダメなのは自分だけかと暁がうなだれていると、
「おい、呑みに行くぞ。付いて来い。」
と、南部から声を掛けられ、
「行ってもいいんですか?」
と、少し卑屈気味に聞き返すと、
「私が来いと言っている。だったらそれが決定事項だ。」
と、うなだれたままの暁を立たせて横に並ばせ、
「せっかく私がファッションをコーディネートしてやったというのに何をやっているんだ。もう少し自信を持て。今日のお前は下民ではないと私に見せてみろ。」
と、小声でそっと激励してくれた。
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