第一章~Sweet Summer~

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翌日、自分を呼ぶ声で宿酔いに痛む頭を抑えながら暁が路上で目を覚ますと、 「君はこんな所で何をやっているんだ?」 と、本条の呆れたような蔑むような視線で現実に迎えられた。 「何って、昨日はあれから南部先輩達と呑みに行って……」 と、昨夜の事を思いだそうとして……途中から全く記憶が無い事に気が付いた。 「君が南部さんに誘って貰った事は知っている。女の子との会話が盛り上がらなくて、無理やりテンションを上げて一気飲みなんかして酔いつぶれて手に負えなくなったから後は頼むって南部さんからメールが着ていたからね。全く、迷惑極まりないよ。」 と、眠たそうに言う。 腕時計で時間を確認するまでもなく周囲はまだ薄暗く、夜が完全に明け切っていない事が分かる。
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