第一章~Sweet Summer~

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「まだ酒が抜けていないのか?昨日、一緒にテーマパークに行っただろう?」 その言葉で昨日、本条が帰る時に女の子が付いて行ったのを思い出した。 「今、送りに行ってるって事は、朝まで居たって事か?」 暁が一言ずつ確かめるように発音すると、 「そうだよ。」 と、アッサリ肯定された。 「その、朝まで何を……」 ほぼ確定的な情報を聞かされても信じきれない。 南部や富士なら予想通りの話であるが、まさか本条に先を越されるとは。 「ナニってナニさ?あまりいやらしい質問をするものではないよ。」 ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべて暁の質問をはぐらかす本条に、 「お…お前も俺を裏切るのか…」 と、呟いてうなだれるしかない。 戻ってきた卯月さんに本条が指示を出して本条宅を出るまで暁はいじけていた。
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