失恋

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(嘘で…しょ…?) 目の前の光景は真実を語っているのに私の脳がそれを否定する。 ーーー春樹君と詩織ちゃん、付き合い始めたらしいよ。 朝学校に着いたらそんな噂が私の耳に入ってきた。 信じられなかった。 信じたくなかったから。 でも確かに今、春斗君と詩織ちゃんは2人で手を繋いで笑いながら廊下を歩いている。 私は悲しさで胸が埋めつくされてしまったから、涙が出そうになってしまったから、走った。 『陸斗っ。』 私のクラスと一番離れてる所の1年5組。 教室の角の壁に寄りかかって、いつもみたいに友達と会話してる。 陸斗はどんな時でも名前を呼べば来てくれる。 小さい頃から私のヒーローだから。
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