第一章

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重殻達は恐怖を感じた。装甲が自慢の鎧が、いとも簡単に切られて行く。 一回刀を奮う毎に3、4体が切られ二つに割られる。SE達は逃げはじめた。だが、逃げてもすぐに追いつかれ切られて行った。 しかし味方が次々と切られる中、白い武者へ向かう者が一人いた。軽殻の司令官だ。 (久しぶりに楽しめそうな相手だ) 赤く塗られた軽殻は白い武者へ軍刀を両手に突進する。白い武者は紙一重の差で避けた 「こいつは…!!」 (余裕が無かったんじゃない。ぎりぎりまで敵を切り裂いて俺の攻撃を寸前で避けたのか) 白い武者は避けた姿勢から直ぐに体制を整えこちらへ刀を奮う。やはり刃は見えないが勘で避ける。そして突き出してきたた刃を避け、直ぐに攻撃へ移る。白い武者は首元へ真っすぐ来る刃を後ろへ大きく飛ぶ形で避ける。そして、わずかな差で避けながらも回転する勢いで敵に刀をふる。赤い軽殻は振られてきた刃を左手の軍刀で受け流す。 (かすっただけで、軍刀に皹がはいっただと……!!) しかし赤は白に対して臆せず切り掛かる。軍刀を二つ同時に振るう。白い武者は状態を崩し倒れるように刃をふる。 お互い何十と避ける切るを繰り返す。だが、徐々に赤い軽殻は押されはじめていた。 (これ以上は軍刀がもたない!) そう思った途端、軍刀が両方弾かれ目の前へ刃を突き出された (しまった!!) だが刃は届かなかった。
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