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白い武者は赤い軽殻から逃げようとする敵に視線を移す。
「化け物共、ここへ攻め込んだ以上は生きて帰れると思うな……」
白い武者行った。
大通りで一方的な虐殺が始まったころ、隣の通りでは新たな動きが始まっていた。
「くっ、砲撃隊か!!」
屋根から敵へ攻撃する兵の隊長は敵が通りの入口付近から重殻で砲撃してくるのを見た。
「仕方ない。始めてやる方法だが……皆、聞け。これより作戦を次の段階へ以降する。屋根上に居るものは直ぐさま鉄砲隊の射程範囲から離れよ!!」
命令と共に兵達は行動を開始した。
屋根にいるものは直ぐさま屋根から飛び下り逃げ、通りの奥の鉄砲隊は火繩銃を構える。
「狙いは、敵重殻とこちらへくる軽殻ども両方だ!! 外すなよ」
パンッ、という音と共に大量の銃弾が飛ぶ。
三列に並ぶ兵は、一番前の者が打ち終わると次の列が前に出て、打ち終わった者は最後尾へ回り球を装填する。
「凄いものだ、織田信長殿はこのような方法をよく考案したものだ」
そして、この銃達も信長が松平へ同盟を結んだ際にくれた物だ。
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