一点目

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 「いいじゃないそんなどうでも良いこと。ホラそこのイケメン君、早く自己紹介しなさい」  鶴岡先生は照れ臭いのか、渋い顔をして鉄兵を指差した。  鉄兵は少しはにかんだ笑みを浮かべて、口を開いた。  「……神崎鉄兵です。二十日中学出身で、中学では陸上部でした」  前野は鉄兵を羨望の眼差しで見つめている。どうやら整った顔立ちと長身に嫉妬しているようだ。  「はい、鉄兵君ね。次の人」  「長千雛です! あだ名はオードリー・ヘップバーン! よろしくね!」  「ヒナ、ふざけるな。あとふざけ方がおかしい」
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