一点目

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  草馬は溜息をついた。  高校に入学したからと言って、特別な日々などというのは最初の数日だけで、授業と休み時間の繰り返しは変わらない。  期待していた訳ではないが、本当に変わらない。 そして入学式から一週間ほどが立った。  その日は朝からクラスが一つの話題で持ちきりだった。  朝のホームルームで担任の鶴岡先生が、生徒にプリントを配りながら話した内容についてだ。  「一覧表の中から自分の入りたい部活を第二希望まで選んでね。まだ正式な届けじゃないから後で変更してもいいわよ」  
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