プロローグ

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俺は中学生の時好きで好きでたまらない子がいた。 友達を伝いメアドを交換して、そのこと毎日のようにメールをした。 今日は楽しかった…… あのテレビが面白かった…… 帰り道に変な鳥を見た…… そんなマジでどうでもいい話題で盛り上がり笑った。 恥ずかしい話俺は女と付き合ったことなど一切なかったし、告白とかそんな事は考えてもいなかったし、知らなかった。 いつ、どうやったら付き合ったことになるのかさえ分からなかった俺は当然のようにその子は自分のものだと大いに勘違いしていた。 本当のバカだと思う。 そしてある日そんなバカな俺の目を覚まさせる事が起きた。 その子が他の男と一緒に歩いていたのだ。 俺はキレた。 だが、そんなケンカする度胸などなく。ただメールでなんだよあの男は、と突っかかることしかできなかった。 当然その子は君には関係ないでしょ!? もうメールしてこないで!! て、なる訳で……。 その時からその子とのメールは一切なくなった。 俺の初恋は終わったのだ。 その日の夜俺は無気力状態で外に出た。 何かの柱にぶつかり 誰かにぶつかり 気付けば不良とケンカしていた。俺は小さい頃から柔道をしていたため負けることはなかったが、ボロボロで家に帰った。 そして俺はグレた。 毎日のようにケンカを繰り返した。 そんな俺は高校生になった。
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