プロローグ

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私は中学生の時からあまり目立たなかった。 話す友達もいなかったし、何か趣味や特技があったわけでもない。 だから……勉強するしかなかった。 だけどその勉強ですら目立たないようにテストの順位はいつも中間あたりにしていた。 休みの日はもっぱら読書か勉強。 たまに家事を手伝う程度だった。 そんな私は今まで恋というものをしたことがない。 本の中では、ドロドロの愛とか禁断の愛とかよく目にしていたけれど、できれば私は純愛というものをしてみたかった。 でも、その前に友達を作らないといけないなぁ。 毎日のように続く無視や悪口。 中学の時の私のあだ名は地縛霊。 いつまでも学校に居座るな!!とか言われたこともあった。 たまに泣きそうにもなったけれど、諦めたらそんなに心に響くこともなくなった。 身体的なものは無かったのが幸いだと思うこともあった。ただ怖がって近づかなかっただけなのかもしれないけど……。 そんな私は高校生になった。
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