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大知?
……。
……。
……。
誰?
「その様子だと、なさそうね」
好き?
…………。
好きって……。
そんな誰かも分からない人を好きに何て……。
「……千夏ちゃんは……」
あ、ちゃんになった……。
少し残念。
「?」
「好きな人……いる?」
ぼん!
「え、何で泣くの?……」
「ふ、うっ……ご、ごめんなさい………ズズ………気にしないで……」
「いや、無理だから」
本庄さんは私にタオルを渡してくれた。
「今日の朝練で使う予定のやつだから、綺麗よ」
え、練習で使うやつなのに……私が使ったら汚れちゃう……。
「え……でも……」
「あぁ、もう!ほら貸して」
「ふにゅ、おにょ、うりゅ」
本庄さんは私の顔をタオルで無理やり拭いた。
「よし、ちょっとは落ち着いた?」
「う、うん……ありがとう」
あ、ちゃんと……言えた。
「へー可愛いじゃん!」
え??
「千夏ちゃんの笑った顔、可愛い!」
「い、いや!本庄さんの方がび、美人で可愛いくて優しくて!!」
ハッ。
思わず口が滑ってしまった!
「あはは、そんなことないよ……それで?」
「?」
「好きな人……いるんでしょ?」
「い、いま……せん」
「いないの?」
……好きな人を作る前に友達を……作らないと……。
子賀くんは……友達って言ってくれたけど……清水くんは……。
まだ……。
「ふーん………………でも…………清水くんは違うの?」
!?
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