純愛をしてみたい

27/29
前へ
/61ページ
次へ
大知? ……。 ……。 ……。 誰? 「その様子だと、なさそうね」 好き? …………。 好きって……。 そんな誰かも分からない人を好きに何て……。 「……千夏ちゃんは……」 あ、ちゃんになった……。 少し残念。 「?」 「好きな人……いる?」 ぼん! 「え、何で泣くの?……」 「ふ、うっ……ご、ごめんなさい………ズズ………気にしないで……」 「いや、無理だから」 本庄さんは私にタオルを渡してくれた。 「今日の朝練で使う予定のやつだから、綺麗よ」 え、練習で使うやつなのに……私が使ったら汚れちゃう……。 「え……でも……」 「あぁ、もう!ほら貸して」 「ふにゅ、おにょ、うりゅ」 本庄さんは私の顔をタオルで無理やり拭いた。 「よし、ちょっとは落ち着いた?」 「う、うん……ありがとう」 あ、ちゃんと……言えた。 「へー可愛いじゃん!」 え?? 「千夏ちゃんの笑った顔、可愛い!」 「い、いや!本庄さんの方がび、美人で可愛いくて優しくて!!」 ハッ。 思わず口が滑ってしまった! 「あはは、そんなことないよ……それで?」 「?」 「好きな人……いるんでしょ?」 「い、いま……せん」 「いないの?」 ……好きな人を作る前に友達を……作らないと……。 子賀くんは……友達って言ってくれたけど……清水くんは……。 まだ……。 「ふーん………………でも…………清水くんは違うの?」 !?
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加