死神、神無月の憂鬱

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*** 散々悩んだあげく、シンプルな 星形のネックレスを購入。 ついでにお腹を空かせたらしい mさんにクレープを購入。 さて帰るかー、となった時に再び違和感が過った。 来た道を辿って着いたのは最初に居た廃墟と化したマンションの前だった。 「なつー、なつー!」 「なつとかネーミングセンス悪すぎるんだけどwwwばくわらw」 ぼくのことを妙なアダ名で呼ぶ人と全くもって平坦なテンションで日本語かどうか疑わしい言葉を 喋る人が廃墟から出てきた。 五月雨さんと蒼黄さんだ。 「どうしたんですか?」 「いや課長さんが帰るの遅いから行ってこいって。なつ、彼女いながらデートかあ?」 「違います」 ニヤニヤ笑う包帯男を軽く睨む。蒼黄さんはまったくもって気に せずに虚空を見つめた。 「tk大量に魂来るなう。もしかして気付いたのってぼくだけだったりする?wwぼく凄くね?どや」 相変わらずにテンションの読めない人だ。
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