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「私は佐々木瑞穂(ササキミズホ)と言います。昔淵ヶ山(フチガヤマ)に住んでたんです。でも妖獣がそこを住処にしだしてそこに住めないようになってしまって・・・。でもまたあそこで生活したいんです。景色もきれいだし亡くなったおばあちゃんとの思い出もいっぱいあって・・・」
そこまで言うと佐々木さんは話すのをやめた。
そして少しためらいながらまた話しだした。
「あの、淵ヶ山の妖獣を1匹残らず退治してほしいんです。そしてまた妖獣が住みつかないようにしてほしいんです。報酬はいくらでも払います。あの家でまた家族みんなで生活できるんなら何円でも払います」
淵ヶ山、この町で一番妖獣が住むと言われる山。
一体何匹いるのかもわからない。
前に一回何人かの能力を持つ者(アビリティホルダー)達が妖獣をたおしに行ったが帰ってきたやつは一人もいなかった・・・。
そこにいる妖獣を全部倒せってか。
「・・・いいぜ、やってやる!ちょうど暇だったんだ。暇つぶしにはもってこいじゃねぇか」
俺がそういうと皆呆然とした顔で俺を見た。
「ちょ、ちょっと待ってよ虎、本気で言ってんの?私たち5人で妖獣何匹も相手にできるわけないじゃない」
「何言ってんだよ桃葉。5人もいるんだぜ?十分じゃねぇか」
「あはははっ、虎ちゃんってやっぱりおもしろいなぁ。俺はこの依頼をうけるの賛成しよぉっと。なんかできそうな感じするし」
「俺もいいぜ」
「僕もー!」
影斗が言うと他の2人も賛成してくれた。
「もぉ、3人まで・・・。はぁ、しょうがない。多数決ってことで許してあげるわよ」
桃葉はため息をつきながらやれやれといった顔でOKしてくれた。
「よし、じゃぁさっそく行こうぜ!」
そう言って出発しようとすると雷汰に苦笑されながら言われた。
「ばーか、まだ出発するのは早ぇよ。依頼人の住所聞いとかねぇと依頼終わったとき報告しにいけねぇだろうが」
「あ、そうだった・・・。すいません、住所いいですか?」
「はい」
佐々木さんは笑いながら住所を教えてくれた。
「よっしゃ、じゃぁ今度こそ行こうぜ!」
「「「おー!」」」
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