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「一芸審査は歌が得意だからそれにしようと思うから、それにあった衣装があるといいんだけど…
薫は衣装の協力者であるあずさに提案した。薫としてはドレスがあればと思っていたが…
「ねぇ、どうせ歌を歌うならダンスもせえへん?うちもするからさぁ。」
逆にあずさが提案してきた。
薫は、この展開はマズイと思った。今時のダンス付きの歌なら、あのグループしかないのではないか!
本当は拒否したかったが、ノリが悪いと思われたくなかったので、提案を受け入れる事にした。
ダンスは3人で参加する事となり、薫がセンターで、脇をあずさとチアリーディング部の清水裕子(シミズ ヒロコ)がする事になった。
女子2人は歌はほぼ覚えており、あずさは振り付けをマスターしている為、薫は大きく後れをとっていた。
とりあえず、iPodにその曲をダウンロードし、ヘビーローテーションで聴き、歌をある程度覚えてからダンスに入る事にした。
その日は今後の軽い打ち合わせのみに終わった。
やれやれという気持ちで自宅に帰ると、母の満子が
「薫、代表に選ばれたんだってね」と言った。
さすが情報屋のわが母、女装コンテストの情報をもう知っていた。
「そう、俺が選ばれたよ。まぁクラス全体がそんな雰囲気だったし、立候補した。」
「まぁ、そう。じゃあ明日からスカート穿いて通学しないといけないわね。」
満子が言う。
また、この展開だ…
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