2.黄鈴学園

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「えーっと、海斗でいいか?お前だろ噂の遅刻魔は」 「噂になってるのか、俺は」 なんか、今になって恥ずかしくなってきたな。 「まあな。早速遅刻するとはなかなか度胸あることやるなぁ」 「あー、何て言うか、あれは仕方ないってゆーか、事故?いやちょっとした事件に巻き込まれて……」 「おい、竪谷。竪谷!お前の番だぞ」 輪湖先生がそういうとその前の席の人が立ち上がった。俺と同じように勢いで椅子が倒れた。 同じような状況に俺もあったんだよな……。 「あっ、オレ竪谷悠真(タテヤユウマ)っす!得意スポーツはバスケ!バスケ一本。これからよろしく!」 拍手が起こる。他の人にも同等に拍手はあった。そういえば俺んときはなかったな、拍手。 クラスは全員で39人。それが6クラスあるから一学年はだいたい240人ほど。 なんで39なんて半端な数なんだろ?あと一人できっかり40人なのに。 「──っと、これで全員だな。クラス替えはないからな、このメンバーが花の高校生活の仲間たちだ。仲良くやれよ」 と、ここでタイミングよくチャイムが鳴る。 「んじゃ、今日はこれで解散。週明けから普通に授業あるからな。教科書とか忘れんなよ……」 全部言い切ったときには輪湖先生はもう教室にいなかった。 さて、これからどうするか。帰るか。
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