4月第1週

4/4
前へ
/27ページ
次へ
??? 「起きろ、盟友。」 声をかけられる。 まだ覚醒しきっていないが、この慣れない呼び方は僕が知っている中でアイツしかいない。 しかし、今日はラッキーデーなのかアンラッキーデーなのか…。 「今度はお前か、ヒュー…。」 要氷華 (男) 152cm 42kg 僕と同類であり『仲間』。 去年の春に、ヒューが「自分と同じ匂いがする。」と話しかけてきたのがきっかけ。 僕も薄々、雰囲気が似ていると感じていたからお互いに『過去』を話した。 その結果ヒューは僕のことを盟友と呼び、僕はヒューと呼んでいる。 氷華 「今度は、と言うことは…。ああ、彼か。彼も物好きだよな~。関わるなって言ってるのに、我らと関わってくるなんてな。」 「アイツはお人好しだからな。イケメンで、運動神経抜群なのに馬鹿だからな。もう少し頭がキレるヤツだったらな…。」 そう。 普段、僕とヒューは人と関わりたくないから近づくなという雰囲気を出している。 たまに話しかけるうざいヤツもいるが、そんなヤツには嫌悪感を丸出しにして追い払う。 それでも竜二は、 「お前らに迷惑はかけない。  もし、迷惑だったり役にたてなかったらそん時は離れる。」と。 氷華 「何にせよ、助けてもらっている立場だからな。突き放すわけにはいかないよな。」 「まぁな。」 氷華 「おっと、そろそろクラスメートたちが登校してくるかな。それじゃね、また放課後な盟友。」 ヒューは、そう言って自分の席に着くとうつぶせになり寝る。 「はぁ…」 これからのことを思い、ため息をつく。 僕もまた寝る。 また1日が過ぎていく。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加