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???
「起きろ、盟友。」
声をかけられる。
まだ覚醒しきっていないが、この慣れない呼び方は僕が知っている中でアイツしかいない。
しかし、今日はラッキーデーなのかアンラッキーデーなのか…。
「今度はお前か、ヒュー…。」
要氷華 (男)
152cm 42kg
僕と同類であり『仲間』。
去年の春に、ヒューが「自分と同じ匂いがする。」と話しかけてきたのがきっかけ。
僕も薄々、雰囲気が似ていると感じていたからお互いに『過去』を話した。
その結果ヒューは僕のことを盟友と呼び、僕はヒューと呼んでいる。
氷華
「今度は、と言うことは…。ああ、彼か。彼も物好きだよな~。関わるなって言ってるのに、我らと関わってくるなんてな。」
「アイツはお人好しだからな。イケメンで、運動神経抜群なのに馬鹿だからな。もう少し頭がキレるヤツだったらな…。」
そう。
普段、僕とヒューは人と関わりたくないから近づくなという雰囲気を出している。
たまに話しかけるうざいヤツもいるが、そんなヤツには嫌悪感を丸出しにして追い払う。
それでも竜二は、
「お前らに迷惑はかけない。
もし、迷惑だったり役にたてなかったらそん時は離れる。」と。
氷華
「何にせよ、助けてもらっている立場だからな。突き放すわけにはいかないよな。」
「まぁな。」
氷華
「おっと、そろそろクラスメートたちが登校してくるかな。それじゃね、また放課後な盟友。」
ヒューは、そう言って自分の席に着くとうつぶせになり寝る。
「はぁ…」
これからのことを思い、ため息をつく。
僕もまた寝る。
また1日が過ぎていく。
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