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ミキヤは駆け足で僕の隣に追いつき共に校門を出る。
僕とミキヤが向かう喫茶店は新しく出来たばかりだが喫茶店が珍しいのか町の人はあまり来ない。
僕にとっては家にいるより一番落ち着く場なのだ。
水面中学から徒歩十五分くらいで着く割と近いところにある。新しいのに外見がレンガ造りで小汚いが、店内は外見とは裏腹に綺麗な造りで店主が一人しかいない寂しい店である。
僕以外に来店する客は見たことないのでどうやって生計を立てているのか不明だけど、店主が作るオレンジティーやアイスコーヒーはそこらの店で購入するより安くてしかも美味しい。
ふとミキヤは口笛を吹くのを止め突然つぶやいた。
「あの喫茶店――入るの初めてなんだけどどんな感じ?」
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