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何というか、「見るんじゃなかった」と、まだ分からないうちからナオキに率直な後悔を感じさせたのである。
「ふっふっふ…、なるほど、限定品というのは明らかにレアなメダロットっぽいロボ」
そこには、人前で頭に金魚鉢(?)を被ったような、全身タイツ姿のいかにもアヤシイ大人が含み笑みを浮かべていた。
「あれ? お客さーん、ちょっとちょっとー」
あまりの不信感に、バイトっぽい店員が注意を呼び掛けた。
「あぁーん? ロボ」
「バイクのヘルメット着けたまま店内に入っちゃだめッスよー」
確かによく見れば、ヘルメットとライダースーツに見えなくもない。
「何かあったら困るッスからねー自分」
「…おい! ちょっ…お前、あの…オイラがこの格好で何しようとしてるか分からないロボか?」
「「へ?」」
締まらない口調でその男に問い掛けられるが、正直何を言いたいのかが分からないので、ナオキと店員の声がハモった。
「仕方がないから親切に教えてやるロボ!
この多機能搭載ヘルメットと工作スーツに身を包む、我々は悪の秘密結社・ロボロボ団だロボ!
という訳で、この篠更木町での活動として、堂々とコンビニ強盗を働いてやるロボよ!」
「「な…なんだってー!」」
また店員とハモった。
「何言ってんスかーお客さん」
「ロボロボ団? 何それ? 外人?」
「冗談はその格好だけにして欲しいッスよー」
「ハハッ、言えてる言えてる!」
一人で、しかも見たところ丸腰で、あまりに得意気に言ってのけたので、イマイチ状況の緊迫感が伝わらずに店員と談笑するナオキ。
「う、うるさーいロボ! 組織をバカにする奴は黙らせてやるロボよ!」
どうやらこのやりとりが、自称ロボロボ団員に火を付けたらしい。
拳を握り締めながら一喝し、腕に着けた携帯端末を操作している。
「あれは…メダロッチ!?」
「メダロット転送ロボ!」
ロボロボ団員の向けたメダロッチの先端からレーザー回線が投射されると、一瞬にしてカウンターの上にメダロットが現れた…!
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